子育て世代、シニア世代が安心して
働ける職場づくりに取り組む時に
仕事と育児を両立できる職場に
→[男性の育児休業取得]を推進
キッカケ
“男性社員から「子どもができた」と報告があった”
男性社員から上司へ「子どもができて5ヶ月後に生まれる予定」との報告があった。
育休を取りたいとの要望はなかったが、顧問の社労士から「助成金も出ることだし育休取得を勧めてみては」とアドバイスされた。
本人に話したところ「育休を取れるなら取りたいけれど、この会社では前例もないので…」と躊躇している様子だった。
資料での周知や育休前の支援を行なって助成金を受給
①「男性社員が育児休業を取得しやすい職場風土づくりのための取り組み」や「個別支援」を行なった。
〈全従業員への周知〉
男性社員の育休取得の法的権利や育休取得の諸条件、社内手続きや支援体制についてなど、男性社員の育休取得を促進するための資料の配布やポスター掲示を行なった。
〈個別面談〉
育休取得の対象となる男性社員に対して事前に個別面談を行なった上で育休取得の申請をしてもらった。
②育休取得の期間条件(出生後8週間以内に育休開始)に基づいて業務を調整し、連続5日間の育休を取得させた。
個別支援(事前の面談)も含めて男性社員の育休取得を支援したことで、中小企業が受け取れる最大額の助成金を受給することができた。
助成金活用の効果
“コンプライアンス意識の高い会社として
評価が上がった”
事前に周知したおかげで他の従業員も理解を示し、社の取り組みを歓迎する声も多かった。育休取得する本人も不安なく育休に入れたようだ。
また、求人応募も若い人が増えた。「中小企業で男性社員の育休を推進している会社は珍しいので、しっかりした会社だと思った」と言う人も多く、採用面でも有利だと感じている。
シニアが長く活躍できる職場に
→定年を延長
キッカケ
“よく働いてくれる社員の定年が近づいていた”
ビル管理を生業としている当社で、旧くから活躍してくれている清掃員がもうすぐ60歳の定年を迎えようとしていた。
本人はもっと働きたいと望んでおり、会社としても彼の退職は惜しい。
そもそも業界的に若い人が少なく、従業員の約半数はシニアだが皆よくやってくれている。
彼らが次々と定年を迎えれば人材不足になるのは目に見えている。どうしたものか…。
定年を65歳まで延長して助成金を受給
そんな時、知人で運送業を営む社長から「うちは定年延長して助成金をもらった」と聞いた。
その知人もシニアドライバーの定年退職という局面を迎え、定年を65歳まで引き上げたのだと言う。
さっそく知人に紹介を頼んで助成金を申請してもらい、スムーズに受給することができた。
助成金活用の効果
“長く働くために健康に気遣う社員が増えた”
定年が65歳になったので、本人の希望があれば再雇用して70歳まで働いてもらえることになる。
他の社員たちも喜んでおり、長く働くために健康に気遣う人が増えた。
仕事と家庭の両立、定年延長など、従業員の働きやすさにつながる
取り組みを行うことで受け取れる助成金があります
ここでは、「働きやすい職場づくりのための取り組み」を支援する2つの助成金をご紹介します。
【両立支援】国は特に“育メン”支援に力を入れています
1つ目は、職業生活と家庭生活を両立できる職場環境づくりを支援する【両立支援等助成金】。
「育児休業や介護休業を取得しやすい風土づくり」のための取り組みを行い、従業員が育児休業や介護休業を取得した時点で申請できる助成金です。(一年度に支給される人数には上限があります)
育児休業も介護休業も法律で定められた労働者の権利ですが、育児休業については男女での取得率の差が大きく、男性が育児休業を取得する文化が日本ではまだ浸透していない状況です。
そのため国は女性の育休取得支援とは別に「出生時両立支援コース(子育てパパ支援助成金)」を設け、男性の育休取得を促進する企業への助成を手厚くしています。
助成金活用のポイント
子どもが生まれる前の早いタイミングでの把握と準備が重要です!
生まれてからでは間に合いません
育休に関する助成金を活用するには、従業員が育休を取得する前段階での取り組みが必要となります。
育休を開始する期間の定めや、助成金を申請できる期限の定めもあり、のんびりしていると間に合わなくなってしまいます。
育休を取得するのが女性でも男性でも、子どもができたことがわかったら、できるだけ早い段階で報告してもらうことが重要です。
弊社のお客様におかれましては、弊社へのご連絡も早めにお願いいたします。
法改正に合わせて就業規則等の更新も不可欠です
なお、事前準備の一つとして就業規則等の育児・介護休業に関する内容を、最新の「育児・介護休業法」に応じた内容に更新する必要があります。古いままでは申請が通りません。
「育児・介護休業法」は頻繁に改正されるため、弊社では必ず最新の法律をチェックし、就業規則等の改訂業務もお手伝いしております。
【定年延長】特にシニアが活躍する中小企業は要注目の助成金です
2つ目は、高年齢者の雇用を推進するための【65歳超雇用推進助成金】です。
「65歳以上への定年延長」や「定年廃止」などを行なった企業が申請できる助成金ですが、申請日の前日に60歳以上の従業員もしくは定年後に継続雇用している従業員がいることが前提となります。
申請は基本的に1事業主1回限りです。
申請期限は、「就業規則の改定月の翌月から起算して4か月以内の各月月初から5開庁日」ですので、定年間近の従業員がいる場合は、タイミングを図り計画的に活用することをお勧めします。
大企業ではすでに65歳定年が標準。次は70歳定年が当たり前に
この助成金は、シニアが中心となって活躍している企業や、若手の採用が難しい業界で特に注目されており「助成金があるので思い切って定年延長した」という企業も増えています。
何歳まで延長するかは任意ですが、大企業では10年以上前から65歳定年がスタンダードとなっており、現在では70歳まで引き上げる動きが広がっています。
定年の引き上げは年金受給年齢の引き上げにも当然関係しており、いずれは法改正によって中小企業も追随せざるを得なくなる可能性があります。
助成を受けられるタイミングを逃さないよう、常に最新情報をチェックしておくことも助成金を上手に活用するポイントの一つと言えるでしょう。
このページで紹介している助成金
[両立支援]両立支援等助成金
- 出生時両立支援コース(子育てパパ支援助成金)
[定年延長]65歳超雇用推進助成金
- 65歳超継続雇用促進コース
その他、「両立支援」関連の助成金
[両立支援]両立支援等助成金
- 育児休業等支援コース
- 介護離職防止支援コース